人のほめそしりには、道理に違へる事多し、悉(ことごと)く信ずべからず。愚なる人は、聞くに任せて信ず。人の言ふこと、我が思うこと、必理に違(たが)ふこと多し・・・(中略)・・・人の言へる事を悉く信じ、我が見る事を悉く正しとして、妄りに人をほめそしるべからず
和俗童子訓-巻之二ー/貝原益軒
益軒はこの様に、人の言う事を妄りに信じる事を戒めるだけではなく、自身の思った事を簡単に固定観念にしてしまう行為も良くないと書いています。特に若い頃は経験が少ないので、注意するべきだと付け加えています。
うわさ話は簡単に信じないように心がけていても、信頼する人やマスメディアが情報源となるとその批評を簡単に受け入れてしまうといった事はありがちなのかもしれません。