心持之事

心の持ち様は、めらず、かからず、たくまず、おそれず、すぐに廣(ひろ)くして意のこころかろく、心のこころおもく、心を水にして折にふれ事に應(おう)ずる心也、水にへきたんの色あり、一滴もあり滄海も在り、能々(よくよく)吟味(ぎんみ)あるべし、
心の持ち方は、迷わず、焦らず、こだわらず、おそれず、広く軽くし、かつ動じることなく、心を水のように柔軟にして事に応じるのである。水には青や赤い色があり、一滴もあり、深くて広い海もある。よくよく検討するべきだ、
 

宮本武蔵/兵法三十五箇条

 


めらず・・・不明です。ここでは「迷(めい)らず」で迷わずと訳してみました
かからず・・・急かない、焦らない
たくまず・・・一つの事にこだわらず
へきたん・・・碧丹。青色と朱色