人は、公私相半ばすれば、大変なものだ。釈迦や、基督のような人は公ばかりだろうが、そのほかの人は、なかなか公ばかりということは出来ぬ。公私相半ばすれば、よほどの人だ。これをこうゆう都合にといってすれば、もう私だからネ。
これは『新訂海舟座談』に残される海舟、晩年の言葉です。政治家の事を言ったのか、世間一般のことを言ったのかはわかりませんが、大きなところを動かす仕事はある程度の図太さがなければ、心がポッキリ折れてしまうのかもしれません。ただ最近は、批判し易い仕組みの社会が出来上がっているので、図太さだけではなかなか難しい状況のようです。