唯々正道を立て世の形勢に倚る可らず

当世に処しては、成るも不成も、唯々正道を立て、世の形勢に倚(よ)る可(べか)らず。後世、子孫残る可きなり。その外他言なし
今現在に事が成るとも成らなくとも、ただただ正しい道をもって事に当たり、世論の勢いに流されてはいけない。子孫は残るのである。その他に言う事なし。

沼山閑話/横井小楠

 
大衆の思うところに異を唱える必要はないのでしょうが、世論に流されて自身の信念を捨て去るのはもったいない事です。世論とは情勢、状況に合わせて簡単に上下左右に動いてしまうもので、その様な中でも、芯のある思いを保持する姿勢が大切で、芯のある思いを後進に伝えることが重要であると言う事でしょうか。