馬耳東風って李白の言葉!?

詩を吟(ぎん)じ賦(ふ)を作る北窓の裏
万言(まんごん)値(あたい)せず一杯の水
世人これを聞き皆頭(こうべ)を掉(ふる)う
馬耳を射る東風の如(ごとく)あり

 
これは李白作「荅王十二寒夜独有懐」の詩の一部です。
 
北側の窓辺で、詩を創り吟じても
それらの言葉は、一杯の水にも値しない
世間の人々はこの詩を聞いても首をかしげるのみである
それは東風が馬の耳を吹き抜けるようなものなのだ
 
4行目の原文は「有如東風射馬耳」(馬耳を射る東風の如くあり)でこの句から「馬耳東風」という言葉が一般化したようです。
 
万言・・・沢山の言葉。ここでは李白の詠んだ詩の事。


詩の題名『答王十二寒夜独有懐』の読み方は
「王十二に答う、寒夜に独(ひとり)懐(おもい)あり」
王十二は人名で李白の知人のようです。