理到るの言は人服せざるを得ず

理(ことわり)到るの言は、人服せざるを得ず。

佐藤一斎/言志録

 
佐藤一斎は道理のある言葉に人は伏さざるを得ないと書いています。
ただ、続けて4つの例外を挙げています。
 
激する所有れば則ち伏せず。
強(し)うる所有れば則ち伏せず。
挟(さしはさ)む所有れば則ち伏せず。
便ずる所有れば則ち伏せず。
 
この様に、どんなに道理に叶った言葉であっても、「激しい」、「強いる」、「私を挟む」、「一部に便宜を図る」ような言葉であれば人は伏さないといい、もし道理があるのに人が伏さない場合は、必ずわが身を振り返る必要があると記しています。